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チームのリーダーだから自分がやらなきゃ!と思ったら、本当にそうなのか考えてみてほしい。

Oct 11, 2021

チームへの権限委譲を進めたところ、チームリーダーの仕事ばかりが増えていくというのはありがちだ。 リーダーとしての責任感だったり献身的な姿勢が、裏目に出てしまうパターンだ。 もし「チームリーダーだから自分がやらなきゃ」と思う仕事があったら、本当にそうなのか立ち止まって考えてみてほしい。 チームに関わるものであれば、リーダーが1人で向き合うよりもチームみんなで向き合った方がたいていは上手くいく。

例えばチームが抱えるタスクの管理は、なんとなく「リーダーがやるもの」とされがちだ。

誰か一人がやらなきゃいけない(と思い込んでる)から、リーダーが担うことになった。リーダーだけに権限がある(と思いこんでる)から、リーダーが担うことになった。いろいろ経緯はあるだろうが、結果としてリーダーがタスク管理ばかりで忙しくなってしまうのは誰も望んでいないはず。

リーダーになる人というのは、これまでエンジニアとして勉強して経験を積んできて成果を出してきた人であり、周囲からの信頼もあり、これからはリーダーシップをもって、より大きな成果を出してほしいという期待をかけられている人であるはずだ。リーダーとして、難しい技術的な課題を解決できるようにチームを導いてほしいし、後進のエンジニアを育成してほしい。このような期待値は、リーダーに任命する側も、任命される側もギャップは無いはずなのに、実際はタスク管理で忙殺されてます、みたいなことがあってもったいない。

うちの会社は若いエンジニアが活躍できる分、入社3年目くらいで開発チームのリーダーを任されるということも良くあるが、その際に実装や設計などの業務から離れて管理系の 業務が中心になってしまい、キャリアプランに悩んでしまうことが多い。

タスクはチームのものなんだから、その管理もチームでやれば良い。リーダーばかりがその作業を負う必要はなく、チームで分担すれば良い。スクラムは、そういうことがやりやすい開発フレームワークなので参考になる。(スクラムにはリーダーというロールは無い!)カンバンとバーンダウンチャートを使ってタスクを管理するのもおすすめ。(会社のブログにそういうエントリを書いたので良かったら)

ポイントは、タスクを渡す人vsもらう人という構図から、チームが抱えるタスクvs私たちという構図に変えていくことだと思う。これにより、チームの当事者意識がぐっと上がる。

自分も「リーダーだからタスク管理やらなきゃ」という罠にハマった過去がある。当時はチームに自分よりも優秀な若いエンジニアが多くいて、リーダーの自分がタスク管理を担うことで、チームはより成果を出せるんじゃないかと思ってがんばっていた。しかし、自分が次のリーダーを選ばないといけなくなったときに、リーダーの役割を魅力あるものにできていたかと疑問を持つことになった。チームマネジメントに興味をもつきっかけになったものの、苦い経験だった。なので、この話はことあるごとにチームに投げかけている。

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