Jan 19, 2022
松浦弥太郎さんの『今日もていねいに。』を読んだ。
忙しすぎて自分の時間が取れてないなーとか、やりたいことがやれてないなーとかモヤモヤしながら過ごす日々。この本を読んでみたら「あー俺、雑に生きてんなー」と気付いてしまった。「ていねいに」生きたら、人生が何か良い方向に変わりそうな、そんな気にさせてくれる本だった。
ていねいに生きるというのは、日々の暮らしが豊かなものになるように、自分自身に向き合うこと。自分なりのていねいな生き方を考えることが、その第一歩になるのだと理解した。
日々の暮らしというのは、一つずつ自分で選んだ行動の積み重ねで成っている。つまり、ていねいに生きるとは、その一つ一つの行動をていねいに選ぶこと。
そもそも「ていねいに」とは何なのか、Weblio辞書で引いてみると、このようにある。
丁寧(ていねい)とは、細かい部分に注意や気配りが行き届いているさま、入念に丹精込めて行うさまなどを表現する言葉です。
日々の暮らしにおいて、何に注意や気配りが行き届くようにするか。これは一人ひとりの人生において大事にしているものとか、達成したいものとか、そういう個人の価値観によって変わってくる。
なので、ていねいに生きるために重要なのは、自分自身と向き合って、自分なりの「ていねいに」を見つけ出すことなんだと考えた。
「はじめに」の章ではこのように述べられている。
暮らしのなかの一つ一つの出来事と向き合い、じっくりと考え、頭だけでなく自分という存在すべてで取り組むためのやり方を、たくさん並べてみました。 慌しい世の中や人間関係でブレてしまった心の矛先を、そっと自分自身に向けなおす僕なりのやり方を、紹介しようと思います。
自分なりの「ていねいに」をどうやって見つけるか。この本では、松浦弥太郎さんの「ていねいに」の実例がたくさん紹介されている。その価値観に触れることで、自分なりの「ていねいに」のヒントを得ることができた。
私が共感したものをいくつか紹介する。
仕事でもいいし、毎日の暮らしのなかの、些細なことでもいい。「これができたら、すてきだろうな、面白いだろうな、きっと新しい発見があるだろうな」そういった小さなプロジェクトをいくつもこしらえ、あれこれやり方を工夫し、夢中になって挑戦し、順番にクリアしていくことです。
—『今日もていねいに。 (PHP文庫)』松浦 弥太郎著
自分プロジェクトになりそうなのは、アジャイルやチームマネジメントの文脈の知識に触れたり実践を通して学びを得ることだったり、最近始めたエレキベースの練習かなあ。
増やしたら、減らす。ごくシンプルなこのやり方が、ていねいに生きる秘訣です。新しいものを一つ手に入れたら、部屋のなかにあるものを一つなくす。そうすると、いつも余白がある暮らしとなります。
—『今日もていねいに。 (PHP文庫)』松浦 弥太郎著
やりたいことはやればやるほど増えていくので、厳選してあえて何か捨てるというのは、見落としがちな価値観だ。毎日やっていたゲームをやめてみた。
たとえば自分は、フライパンなのか、まな板なのか、土鍋なのか――。つぶさに観察し、自分のことをできる限り正しく理解しましょう。そのためには、家族、会社、地域、社会、すべての人間とのかかわりのなかで、自分という道具はどう役に立ち、何に貢献できるかを考えてみるといいのです。
—『今日もていねいに。 (PHP文庫)』松浦 弥太郎著
自分が本当に力を発揮できるものは何なのか。ていねいに自分を見つめ直す。ちょっと怖いけど、自分がまだ知らない”自分”を見つけられそう。
松浦弥太郎さんの『今日もていねいに。』を読んで、ていねいに生きるという価値観に共感した。どうやって「ていねいに生きる」のかは個人の解釈があると思うが、それを考えることが「ていねいに生きる」ことの第一歩だと思う。この本には、そのためのヒントがいろいろと書かれていた。